EC2-Classic環境でデフォルトVPCを作成する
概要
Amazon EC2で利用できるプラットフォームには、EC2-VPCとEC2-Classicの2種類があります。EC2-Classicが利用できる環境ではデフォルトVPCが存在しません。そのような環境でデフォルトVPCを作成するには、AWSサポートへの依頼が必要になります。
ただし、デフォルトVPCを作成するためには、そのリージョンに存在するEC2-Classicリソースを終了する必要があり、今後そのリージョンでEC2-Classicを使用することができなくなります。
EC2でサポートされるプラットフォーム
Amazon EC2のインスタンスを作成するためのプラットフォームには、以下の2種類があります。
2013年12月4日よりも後にAWSアカウントを作成した場合は、すべてのリージョンでEC2-VPCのみ利用可能になります。それ以前にAWSアカウントを作成している場合は、EC2-VPCとEC2-Classicの両方が利用できる可能性があります。そして、EC2-VPCのみ利用可能な場合にデフォルトVPCは用意されています。
詳細については以下のドキュメントが参考になります。
EC2-ClassicとEC2-VPCの違い https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/using-vpc.html#differences-ec2-classic-vpc
アベイラビリティーおよびサポートされているプラットフォーム http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonVPC/latest/UserGuide/default-vpc.html#default-vpc-availability
自分の環境で利用できるプラットフォームは、EC2ダッシュボードの右上にあるアカウントの属性で確認することができます。サポートされているプラットフォームにEC2と記載があればEC2-Classicが利用できます。すなわちデフォルトVPCが使えない状態です。
CLIでも確認できます。
$ aws ec2 describe-account-attributes --region=us-east-1
{ "AccountAttributes": [ { "AttributeName": "supported-platforms", "AttributeValues": [ { "AttributeValue": "EC2" }, { "AttributeValue": "VPC" } ] }, ...
デフォルトVPCの特徴
デフォルトVPCの特徴として大きな点は、そのVPCのリージョンに新しいアベイラビリティゾーンが追加されたとき、そのアベイラビリティゾーンに属するサブネットが自動的に追加される点です。
その他の特徴については以下を参照してください。
デフォルトVPCとデフォルトサブネット http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonVPC/latest/UserGuide/default-vpc.html
デフォルトVPCの作成方法
EC2-Classicが利用できる環境でデフォルトVPCを作成するには、AWSサポートへの依頼が必要です。
サポートダッシュボード https://console.aws.amazon.com/support/home
サポートケースの作成から以下の選択肢で依頼をします。
- 内容: アカウントおよび請求サポート
- サービス: アカウント
- カテゴリ: その他アカウントに関する問題
説明欄でデフォルトVPCを作成したいリージョンを記載するとよいでしょう。EC2-Classicリソースが使えなくなってしまうことを了承済みであることも記載しておくとスムーズに対応していただけると思います。
ちなみに、もともと存在していたデフォルトVPCを削除してしまった場合はVPC Management ConsoleやCLIで作成することができるようです。
デフォルトVPC Q: デフォルト VPC を削除できますか? https://aws.amazon.com/jp/vpc/faqs/#D1